漁市内の逆襲

Room 2706|アクリル画 35 x 27 cm 2016

私の父親の実家は新竹の海辺の小さな町にあり、近くには有名な南寮漁港があります。幼かった頃、祖父はよく子供たちを南寮漁港へ野遊びに連れて行ってくれ、午後は港の側の広場で追いかけっこをしていました。でも私は特に港の魚市場をぶらぶらするのが大好きでした。
魚市場の中はとても生臭く、料理ができずに海鮮珍味を知らない子どもにとって、そこは漫画の中の緊張した死のリズムがありました。氷の上に積まれた海産物は、一つ一つの死んだばかりの死体で、恨みに満ちており、キョンシーのようによみがえり、大きな声で値切るおばさんと細かく計算する商人に復讐するのだ、と私はよく想像していました。このようなシーンがまさに私の漁港に対するイメージなのです。
かつて子どもの頃の南寮での面白い記憶を思い返すと、その頃の自由奔放な物語は、こんな反省を帯びています。それは、私たちの食欲を満たそうとする時のことですが、人類は殺生の権利を有してはおらず、万物は平等のスローガンは幾年も唱えられてはいるものの、未だに正しい解決の道は実行されていないことを反省するべきだということです。その中でどのように平衡を追い求めるかは、現代人が絶えず自問しなければならない問題です。

翁子馨


彰化師範大学

受賞
2016 《菜瓜匏仔》、入選、彰化師範大学第22回学科展美術学科、台湾
2016 《祈石系列─瑪尼堆》、入選、彰化師範大学第21回学科展美術学科、台湾

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