高雄に来て2年余りが経った今年の夏休み、初めて旗津に来た。台風の後、ずっしりと黒い雲が集まっていた本島と違って、旗津では灼熱の日差しが皆の素肌に降り注いだ。しかしこの写真を撮った直後、大雨が降ってきた。
天気がどんよりしていても、海辺はなぜか人の心を落ち着かせる。海は気まぐれで神秘的だ。それを表現すべく、海の上に気まぐれで神秘的な銀色をのせた。港近くの海は変化が少ない。ここでは海は単に、船の揺り籠として存在する。港は船のために作られ、船は海のために作られている。絵の中の船(人工物)は港と海、空の間に描かれ、まるで複数の世界の間にあるようだ。